山梨県は、静岡県と並ぶ富士山で有名な県です。県南部で日本一の山富士山と隣接しており、雄大な姿を眺めることはもちろん、登山道にアクセスする上でも適しています。3,776メートルといわれる日本の屋根と名高い標高を有するだけに、山梨県の都市部などからでもゆうに目にすることが可能です。そうした理由から、富士山をテーマにした名産が少なくありません。
また山梨県は、旧名を甲斐国と呼びます。諸説あるそうですが、一説にこの名称は「交い」という言葉からきているといわれています。かつての江戸である東京、その他関東や中部各面の人々が交わる内陸国であったことから、この名がついたのだそうです。かつて甲斐を治めた将軍も、そうした周囲の地域と深くかかわりを持てる地であることから、好んで拠点としていたといわれています。
その他、ぶどうや梨といった果物の生産でも印象的です。中でもぶどうは有名であり、山梨県産のぶどうを使って作ったワインは、ブランドワインとして県外でも流通されているほどです。1300年前から作られ続ける伝統的な甲州種が、上質であるとして高い評価を得ているためです。
山梨県の地方自治法施行60周年記念貨幣にも、そんなぶどうが描かれています。2種類からなる記念貨幣ですが、いずれにおいてもぶどうをデザインしています。特に印象的なのは、千円銀貨幣の方でしょう。カラー仕様であるだけに、ぶどうのみずみずしくフルーティーな印象が手に取るように伝わってくるほどです。それこそ、見ているだけでよだれがでてくる、それほどにおいしそうに感じられてならないことでしょう。
金銀のバイカラーで作られたクラッド貨幣は、手前にぶどう、奥に山梨県の象徴である富士山を背景に描いたデザインとなっています。千円銀貨幣とも似たレイアウトなのですが、クラッド貨幣だからこその重厚かつ高級な質感は、また違った魅力を感じさせてなりません。2つセットで揃えてみてはいかがでしょう。